マラソンの上達に筋トレが欠かせない3つの理由とおすすめのトレーニングメニュー10選

ランニングで着地する時、脚には体重の3倍の衝撃が加わると言われています。体重70キロならば210キロの負担が一歩ごとに加わります。次第に脚は疲労していき、フルマラソンならば後半の失速につながってしまうのです。

今回のテーマは、ランニングに有効な筋トレについてです。

走るために使われる筋肉を鍛え、長い距離を走っても疲れにくい体を手に入れることができます。そのためには、筋トレの効果や使用する筋肉部位、正しい体の動かし方を知っておく必要があります。

それではいってみましょう。

筋トレがマラソンの上達に有効な3つの理由

主に、筋トレをすることで得られる効果は3つです。

①長い時間走ることができるようになります。

ランニングで使用する筋肉を長時間にわたり使い続けることができる“筋持久力”が身につきます。

筋持久力が高まると、出力し続けるパワーも向上していきます。

②スピードが向上します。

勝負所で瞬間的にスピードを上げたり、一定の速さを保ち走り続けられるようになります。

記録達成やレースでの順位をあげるためには不可欠な要素です。

③怪我の予防になります。

強い筋肉は痛くなる場所をサポートします。

例えば膝痛は、大腿四頭筋を強化することで左右のブレが起こりづらくなり着地が安定することで痛みの発生を抑えます。

筋トレを行う上で知っておかなければならないこと

ランニングは全身の筋肉を使って走る

太モモだけしか使わない走り方ををするランナーが多いです。

運動をつかさどる筋肉は300ほどあります。走る動作もいくつかの筋肉が組み合わさって行われます。走るために使われる筋肉を総動員できれば筋疲労が分散されなく、ランニングエコノミー(走るための効率)が高まります

上半身と下半身を連動させて走る

ランニングは下半身だけではなく、上半身も一緒に動かすことで、疲労を分散させて長く走ることができるようになります。そのためには下半身と上半身の連動性を強くしなければなりません。

中心になるのは腹筋と背筋のまわりを囲っている“体幹“です。しっかりと連動すれば走りにリズムが生まれ、楽に前へ進む推進力を生み出します。

スキマ時間でできるマラソンの筋トレ

今回、ご紹介する筋トレメニューは、1度の上限回数は30回と少ないです。時間をかけて多くの数をこなすよりは、短時間で回数を抑えて正しく筋肉を動かす意識を持つ方が有効なのです。

そして、筋トレは大きい筋肉を鍛えた方が効果が出やすいです。時間が取れない場合は、お尻と太モモの筋トレを集中して行うことをオススメします。

ただし、繰り返しになりますが、全身の筋肉を使えないと長い距離は走りきれないので、偏ることなくバランス良く鍛える視点は持っておきましょう。

筋トレは何分やれば良いのか?

筋トレは20分ぐらい継続して行いたいです。ちみなに、ランニングは筋トレよりも成果がでるまでに2倍の時間がかかると言われます。

例えば、筋トレ20分の負荷はランニング40分の負荷と同等という具合です。故に、筋トレはやる気があればスキマ時間でもできるのです。

マラソンのための筋トレの頻度は?

筋トレだけでは速くならないので、ランニングを組み合わせてトレーニングします。筋トレは筋肉を作る、ランニングは体に保有する脂肪を消費する、と相反する運動なので、筋トレとランニングは別日に行います。一緒にやると互いが足を引っ張り合うことになり、せっかくの練習が勿体無くなります。

1週間の練習は筋トレ3日間、ランニング3日間という具合に交互に行うのが理想です。時間的に難しいようであれば、早朝にランニング、夜に筋トレと時間を空けるのも良いです。

筋トレのやりすぎは注意!

筋肉は負荷をかければ次第に大きくなります。特に上腕二頭筋と三頭筋は肥大化しやすいです。筋肉が大きくなると関節の可動域に制限が加わってしまいます。

腕振りの時に詰まった窮屈な感じがしたり、腕が重くなり体重が増えてしまいます。

オススメ筋トレメニュー【下半身編】

骨盤・股関節周りの筋肉が動くようになると脚運びが楽になります。周辺の筋肉も活用することを身につければ骨盤が起きて、脚があがり、フォームの改善につながります。

①スクワット

背筋を伸ばし膝を前に出さないで腰を落とします。股関節周りの筋肉に刺激が入ります。胸をはり、背中が伸びることで猫背になることも防ぎます。20回を2~3セット。

②空気椅子

どこでもできる太モモの筋トレ定番。背筋を伸ばし膝の角度は90度に保ちます。角度が浅いと効果が半減してしまうので注意です。60秒を2~3セット。

③ランジ

太モモとお尻の筋肉に負荷をかけます。前に進みながら行えば、臀筋(お尻の筋肉)のストレッチ効果で股関節の可動域も広がります。20歩を2~3セット。

④バックブリッジ

骨盤と股関節周り動きを良くします。仰向けになり、膝を90度に曲げてお尻を持ち上げます。その状態からさらに片脚を持ち上げ左右を踏み変えます。20回を2~3セット。

⑤レッグレイズ

モモ裏のハムストリングスを刺激します。うつ伏せの状態で両脚を肩幅に広げます。股関節の付け根から、ゆっくりと持ち上げていき静止します。そして元の位置にもどします。20回を2~3セット。

オススメ筋トレメニュー【上半身編】

効率的な走りを手に入れるためには体幹を鍛える必要があります。上半身と下半身の連動が強まり着地衝撃や前後左右のブレの抑制され膝や足首などに集中的な負荷がなくなり、怪我のリスクも軽減されます。

⑥プランク

体幹全体に刺激を入れることができるので、筋トレを実施する時には必ず行います。肩の力を抜き、体を一直線にするイメージです。30秒静止を2~3セット。

⑦サイドブリッジ

鍛えにくい側筋に刺激をいれます。右手と両脚で体を支えてキープします。脚を交差すると刺激が強まります。30秒を2~3セット。

⑧アーム&レッグ

体の芯を強くするイメージで行います。左手と右ヒザを床につけて体を支え、浮かせた逆手逆足を引き寄せます。息を吸いながら伸ばして戻していきます。20回を2~3セット。

⑨プッシュアップ

回数をこなす意識よりも、ゆっくりと正確に行う事を優先します。体をまっすぐに息を吸いながら沈み、吐きながら戻ります。脚を交差すると負荷が増します。15回を2~3セット。

⑩腹筋

お腹周りを中心にした体幹の筋肉を鍛えます。両脚を浮かせたまま、反動を使わずに上体をゆっくりと起こし、その後戻します。20回を2~3セット。

スピードアップのための筋トレ

より速く走るためには筋肉を瞬間的に動かす神経系のトレーニングが有効です。体への負担も大きいのでやり過ぎは注意しましょう。

ニーアップジャンプ

その場で全力でヒザを抱え込み、胸に付くぐらい、両脚ジャンプをします。瞬間的に全身を連動させる動きがスピードアップに有効です。20秒を2~3セット。

プランクパイクジャンプ

腕立て伏せの姿勢から、伸ばした脚を腰付近まで引きつけます。なるべく早く動かし、回数をより多くこなします。20秒を2~3セット。

大会一週間前の筋トレ

レース前は、筋力アップよりは筋肉の柔軟性を高めることを重視します。

特に肩甲骨周りをしっかりとストレッチし可動をスムーズにすると下半身と連動し、走りやすくなります。

肩甲骨はがし

両手を床につき、片方の腕を軸に体を傾けていきます。その時に肩甲骨を支点に沈めるイメージです。はがれていく感覚がわかると思います。左右20秒ずつ3セット。

肩甲骨ストレッチ

腰を床におろし、片脚を伸ばしたまま浮かせます。浮かせた側の腕で浮かせた脚の踵を持ちます。脚をさらに伸ばすことで肩甲骨付近が緩んでいきます。左右20秒ずつ3セット。

まとめ

いかがでしたか。マラソンの上達に有効な筋トレを行う理由は3つです。

長い時間走ることができるようになります。

スピードが向上します。

怪我の予防になります。

さらに、筋トレで下半身と上半身を連動できれば体中の筋肉を総動員し使うことができるので、長い距離をスピードをもって一定時間、走る力を手に入れることができます。ランニングエコノミー(走るための効率)が向上します。

秋冬のレースに向けて、取り組むのは丁度良いタイミングです。ぜひ取り組んでみてください。