フルマラソン完走のコツと練習方法(初心者向け)

横浜マラソン2019

目次

フルマラソンの完走は誰でもできる!

『人生で1度はフルマラソンを走ってみたい。』と思う方もたくさんいるかと思います。ただ42.195kmという長距離を走り切る自信がないということだけで参加を見送っていたら、今後も走らずに終わってしまうかもしれません。誰でも初参加は通る道のりです。しっかり練習をすれば誰でもフルマラソンの完走ができます。ここでは初心者向けのフルマラソン完走のコツと練習方法を紹介したいと思います。

フルマラソンの完走率はどれくらい?

42.195kmにも及ぶマラソンの完走率がとても気になりますね。

今回は初心者の方でも参加しやすい3大会をピックアップして紹介したいと思います。

 

大会名 出走者数 完走者 完走率
東京マラソン2019 37,952人 35,460人 94.3%
大阪マラソン2019 32,989 人 31,594 人 95.8%
ホノルルマラソン2019 23,882人 不明 99%

 

以上が有名な大会の完走率になっています。思っているより完走率が高いと思いませんか?

そうなんです。フルマラソンは自分にはハードルが高いと思っているかもしれませんが、コツと練習さえすればフルマラソンを完走ることができるのです。

フルマラソン初心者の目標タイムの決め方

まずは出てみたい大会を決めましょう。既にご存じかもしれませんが、近年のマラソンブームもあり大会参加するにも抽選になってしまう大会もあります。なので、『この大会に出てみたい!!』と思う大会を2~3大会見つけましょう。その見つけた大会の中で最も短い制限時間を初心者の方の目標タイムにしましょう。2時間で走っても7時間で走ってもフルマラソン完走には変わりありません。無理せず確実に完走を目指しましょう。

フルマラソン初心者が練習なしでも完走できる?

フルマラソン初心者が練習なしでも完走できてしまうことは稀にありますが、ほぼほぼ難しいと思います。

フルマラソンは長時間身体を動かし続け、今まで感じたことのない疲労を身体の痛みが出てくるでしょう。身体だけではなくメンタルも疲労していきます。日々の練習で自信をつけメンタルも強くしなくてはなりません。練習で身体を鍛え、メンタルも鍛え、大会本番に余裕をもって挑めるようにしましょう。余裕を持てるくらいの方が楽しくフルマラソンを完走することができるでしょう。

走ることを習慣にするためのコツ

さて、いざ練習をしようと決心しても3日坊主になっては先に進みませんね。走ることを習慣化するためのコツを少し紹介させていただきます。

ランニング仲間を作ろう

まずはランニング仲間を作るのをオススメします。できれば同じ大会に参加する人がいいかもしれません。同じ目標に向かって頑張り、大会当日も完走の喜びを共有しましょう。

近くにランニング仲間がいないという方は、スマホのアプリなどで練習内容を共有して、お互いが常に確認できる状態を作るもの良いでしょう。

私はGAMINのGPSウォッチをアプリと連動して、同年代や同じ目標を持ったランニング仲間と練習内容を共有しています。

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フルマラソン完走の目標を明確に設定しよう

先ほど目標タイムの決め方で、制限時間いっぱいでゴールすることを勧めました。

次はその時間をさらに分割して10km・5km・1kmのペースタイムを計算しています。

計算が大変でしたら、インターネット上やマラソン関連の本からも調べることができます。

フルマラソン 1km 5km 10km
目標タイム 6時間 8分32秒 42分40秒 1時間25分20秒

このような感じでタイムを明確にしていきましょう。

最初からこのペースで走る訳ではないので、『こんなペースじゃ走れない』と思うかもしれませんが安心してください。フルマラソンは完走率が高いですから。きっと初めての方でもしっかり練習すれば完走できます。

無理のないフルマラソン完走練習計画を立てよう

目標が決まったら、次は練習です。フルマラソンだからと言って、いきなり42kmを走ろうとはなりませんね。

初心者の方は、まず距離にはとらわれず5分でも10分でもいいので『走る』というところから始めましょう。もちろんいきなり全部走るのではなく歩いてもかまいません。時間をかけてじっくり練習していきましょう。

1サイクルを3か月ほどに区切り練習計画を立てると焦らずじっくり練習が出来るでしょう。

『走ることが習慣になる期間』『ある程度の速さで走れるようになる期間』『長い距離を走る期間』『大会に向けて時間と距離を意識した期間』1年間かけるとこのようにしっかり身体を作ることができます。

大会までに1年ない場合は期間を短くするなど調整を行いましょう。

フルマラソンの練習方法~初心者向け3ヶ月単位の練習プラン~

ひとつ前にも書かさせていただきましたが、1年を通してじっくり練習をするのが確実な練習方法です。

では、3か月ごとに分けたときにどのような練習をしたら良いのかを紹介させていただきます。

マラソン大会12ヶ月前

さあ、いよいよフルマラソン完走への第一歩になります。最初から張りきり過ぎずに『まだ1年あるから大丈夫』という気持ちでいましょう。

まずは『走ることが習慣になる期間』です。

言葉の通り、走ることが習慣になることを目的とします。毎日でなくてもいいです、週に2~3回走ることができるようになれば十分です。逆に走り過ぎてしまうと故障の原因にもなってしまうので、必ず身体を休める日を作りましょう。

この期間は距離も時間も気にせず、気が向くままに走って大丈夫です。『あの公園まで走っていこう』など目的を決めて走ってもいいですね。もちろん疲れたら歩いても、お店に入って休憩もOKです。

身体を動かすことが気持ち良くなって、走ることが習慣化されたら完璧です。

マラソン大会9ヶ月前

次は『ある程度の速さで走れるようになる期間』です。

ここが一つの壁になってくるかもしれません。でも大丈夫。フルマラソン完走者はみなさんここを乗り越えています。焦らずじっくりいきましょう。

今までは、気が向くままに走っていたと思いますが、ここからは少し時間を気にして走ってみましょう。

まず距離は1kmから始めましょう。時間はフルマラソンのゴールタイムを想定したペースで走ってみましょう。

軽々走れるようなであれば3km~5kmと距離を伸ばしていきましょう。最大でも10kmくらいまでにしておきましょう。

想定タイムで走れない、もしくはギリギリという方は、1kmを走り終わった後に自分のペースでいいのでゆっくり2~3kmほど走りましょう。日に日にタイムは良くなっていくはずです。

タイム測定はGPSウォッチやスマホのGPSアプリを活用すると距離や時間を測定することができます。

週3回以上練習をする場合は1日は、時間にとらわれず走る日を作ってもいいですね。

マラソン大会6ヶ月前

さあ、大会本番まで半年です。

ここからは『長い距離を走る期間』にはいります。

今までは短い距離で時間を気にして走っていましたが、今度は長い距離を時間を気にせず走ります。息が上がるほどのペースでなくて大丈夫です。音楽を聴きながらでも良いのでゆっくり長く走る練習をしましょう。

最初は10kmくらいから始めましょう。慣れてきたら3~5kmずつ徐々に伸ばしていきましょう。

長い距離は1週間に1回程度で十分です。他の日は脚に疲労が残らない程度の距離を気持ちよく走りましょう。

最終的に30kmほど走れるようになっていれば完璧です。

コースは公園などをぐるぐる回るとトイレ問題も解消されます。いざ途中で辞めたくなったらいつでもやめれます。30kmほどになると公園などをぐるぐるするもの飽きてしまうのでロードでの練習が多くなりますね。坂道などを有効に活用し、心肺機能を鍛えるのも効果的です。

時期によっては日中暑くて走れないような時期もありますので、早朝など時間帯をずらして対応しましょう。

 

マラソン大会3ヶ月前

ここまでくればほぼ完走ができる状態になっているはずです。

ここからは大会本番に余裕をもって楽しむための『大会に向けて時間と距離を意識した期間』になります。

これまで短い距離~長い距離までしっかり走りこんできています。ここからは5km毎に30kmまでレースペースで走れるかの確認を含めたトレーニングです。

最初は短い距離からしっかり余裕をもってレースペースで走れるかを確認しましょう。20km以上を走るときは次長く走るまで1週間は空けましょう。間の日は5~10Kmほどで疲労が残らない程度のペースで走ります。

脚に痛みを感じたときは無理せず休養して、身体を休めてあげてください。無理をすると残りの期間が短いので回復しない状態で大会に臨むことになってしまう可能性があります。

 

フルマラソン大会直前の過ごし方

いよいよ大会直前です。残り1週間ほどになったら練習は軽く走る程度にして疲労を抜いていきましょう。

残り3日は何もせずに完全休養にしましょう。ここから焦って練習をしても疲労を残すだけです。ゆっくり休んでください。

イメージトレーニングはとても大事で、自分がゴールテープを気持ちよく切るイメージをしっかり思い描きましょう。きっとレース直前の不安もあると思うので、できるだけ楽しみにするように心がけましょう。ここまで1年間しっかり練習してきていれば大丈夫です。

 

フルマラソン完走を目指す初心者にお勧めする大会の選び方3つ

マラソン大会は全国各地で100以上も開催されています。その中からどれに参加したらよいのかを悩んで姉しまうかもしれません。その時は次に紹介するポイントを確認すれば大会を選びやすくなってきます。

1.制限時間が長ければ時間を気にせずマイペースでフルマラソン完走を達成できる

制限時間はまず必ず確認をしましょう。制限時間は長ければ長いほど完走率は上がります。(高低差がある場合は除く)

初心者の方がは制限時間が6時間以上ある大会をオススメします。東京マラソンや大阪マラソンは制限j間が7時間とかなり長めにとってあります。海外ではありますが、ホノルルマラソンは制限時間がありません。最後のランナーが戻ってくるまでゴールゲートでスタッフが待っていてくれます。

 

2.有名な大会はフルマラソン完走のモチベーションが上がる

有名な大会は完走率が上がります。特に東京マラソンや大阪マラソン等は、エイドステーション(給水所)でも振る舞いがとても豪華です。水だけでなく食べ物もあり、ご当地グルメなどが配られるところもあります。

またマラソン以外のイベントも多いので走る前から楽しい気持ちにさせてくれます。

有名大会は参加人数が多く、走る以外にもイベントブースなどもあって楽しめるので、その辺もチェックしてみてください。

 

3.レース当日の気温が20℃以下だとフルマラソンを完走しやすい

完走するためにはレースのコンディションも大事になってきます。極論を話すと真夏のオリンピックではトップランナーですら体調を崩し棄権するよう状況です。つまり、真夏のフルマラソンデビューはあまりお勧めしません。

オススメは秋から春にかけての時期のマラソンが初心者の方にはお勧めです。気温も高くないため、体力の消耗も少なくすみます。

 

フルマラソン完走を強力にアシスト。ランニンググッズグッズ4選

フルマラソン完走を強力にアシストしてくれるランニンググッズをいくつか紹介していきたいと思います。

1.ランニングウォッチ

先ほども少しふれましたが、ランニングウォッチです。時計なしで自由に走るもの良いですが、確実に完走を狙うのであればランニングウォッチはあった方がいいと思います。

オススメはGPSウォッチといって、少しお値段は高いですが、走っているペース、距離、時間、心拍、消費カロリーなどを自動で測定してくれる高性能ウォッチになります。

これ一つあれば瞬時に今のペース、距離を見ることができ、頭の中で計算がいらなくなります。

GPSウォッチで音楽を入れることもできる機種もあり、マラソンに限らずプライベートでも使える時計です。

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2.ランニングポーチ

フルマラソンを走るときにポケットにスマホなどを入れて走るのは非常にストレスを感じます。

そんな時に活躍するのかランニングポーチになります。

しかし種類がたくさんあり悩んでしまうかと思います。

私がランニングポーチを選ぶときのポイントは伸縮性・マジックテープ・軽量・低価格の4つです。

総合して私が選んだのは、TRAN(トラン) ランニングポーチでした。

TRANランニングポーチ

ポケットが2つ付いていてどちらにもファスナーがついています。ケータイと鍵を別々に入れられるので傷つくこともありません。イヤホンを出す穴もあり快適。伸縮性で身体にもフィットし、着けているのを忘れてしまうくらい揺れません。これは本当にお勧めです。

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3.ゼッケンベルト

お気に入りのウエアに安全ピンを通したくない、着替えをするときに安全ピンを外す手間を省きたいと思う方にはゼッケンベルトをお勧めします。

ウエアに直接ゼッケンを付けるのではなく、伸縮性のあるベルトにゼッケンを付ければ、ウエアを傷つけず、着替えも難なくこなすことができるランニンググッズです。

物によってはベルトにポケットがついていてスマホなどを収納することができるものがあります。

 

4.ランニングタイツ

ランニングタイツは寒い時期だけではなく、サポート機能がついているタイツもあります。

お値段も数千円~数万円まであります。

まず脚を冷やさないように保温効果があります。筋肉は冷えると運動効率が低下するので冷やさないようにしましょう。

またテーピング効果があるものもあり、イメージとしては履くテーピングだと思ってください。膝や腰などをサポートしてくれます。

最後に長く走っていると徐々に疲労が溜まってきます。タイツの締め付けにより老廃物を流しやすくしたすること機能もあります。

以上のような効果がある為、ランニングタイツは非常に効果的なものになっています。

私のお勧めは少し高いですがワコールのCW-Xのタイツはお勧めです。少し高いですが機能性は抜群です。

 

フルマラソン大会当日の過ごし方・走り方

大会当日にバタバタしないように、事前に交通手段や会場内の把握などはしておきましょう。

何事も先々の事を考えて余裕をもって行動することを心がけましょう。

 

レース当日の朝食

基本的には消化の良いものを食べましょう。

あとは普段食べないものは極力避けましょう。慣れないのもを食べておなかを下すこともあります。

どうしても大会当日に食べたいものがあるのであれば、事前に食べて身体に変化が出ないか確認しましょう。

フルマラソンを走るにはかなりのカロリーを消費するので、高カロリーくらいがちょうどいいかもしれません。

 

フルマラソン完走のトイレ対策

これは生理現象でもある為、かなり難しい問題になってきます。トイレに行きたくなったら行くしかありません。

しかしレース前、朝一番で済ませておけば不安なくスタートを切ることができます。

そのためにも1週間以上前から、朝にトイレで済ます習慣をつけましょう。出なくても良いので朝起きたら便座に座りましょう。自然と朝にトイレを済ます習慣が身に付いてきます。

それでもマラソンの途中でしたくなったら、コースの各ポイントにトイレがあるので利用しましょう。

ちなみに大会会場のトイレは非常に込み合うので、会場に着く前にトイレは済ませておくことをお勧めします。

 

レース会場・レース中で取るエネルギー食

フルマラソンでは長時間動き続ける為、消費カロリーの消費が激しいです。

スタートからゴールまで飲まず食わずで走り続けるのは難しいです。

各エイドステーション(給水所)では、水やスポーツドリンク、食べ物もレーズンや梅干し、たまにおにぎりやパンもあることがあります。できるだけ固形物をとるようにしましょう。

走り続けると内蔵疲労を起こし、固形物がとれなくなることもあります。そんな時はウィダーinゼリーのようなものや高カロリージェルがお勧めです。お守りがてらに高カロリージェルを持っていくのも良いかもしれません。

 

水分補給は忘れずに

水分補給は意外に忘れがちになり、気付かないうちに脱水症状になってしまうこともあります。

また体内の水分が不足すると、運動機能も低下するためエイドステーションごとに一口でもよいので必ず水分を摂るようにしましょう。

水分もただの水よりも塩分を含んだスポーツドリンクの方が吸収が良いです。

 

スタートからペースを上げ過ぎない

完走できない初心者の方が陥る一つの事象です。

大会当日はテンションが高く、スタートから周りのペースにのまれてしまい、ハイペースでのレース展開になってしまいます。しかし、ハイペースで最後まで走れる方はほとんどおらず、大体の方が失速して歩き始めます。

こうなるとフルマラソン完走が危うくなってきます。もし、脚が回復して走りだしても余裕はなく楽しくゴールテープを切ることは難しいでしょう。

スタートからしっかり決められたペースを確認しながら余裕をもって走ればフルマラソン完走にぐっと近づけます。

30km以降は誰もがキツイ。フルマラソン完走に向けて諦めず前に進み続ける

30kmまで余裕をもって走ってきても、30kmを超えたあたりから急に脚が動かなくなってきます。

今これを読んでいる人は30km地点を通過した後に『あ、あの時言っていたのはこのことか』と思い出してもらえれば大丈夫です。

キツイのはあなただけではなく、周りみんなキツイのです。楽そうに走っている方もいますがキツイはずです。

周りにいるランナーは敵ではありません。仲間です。最後まで諦めずに一歩ずつでも前に進みましょう。着実にゴールには近づいているんです。

ゴール近くになればきっと元気が復活して最高の笑顔でゴールテープを切れるでしょう。

 

フルマラソンの練習を積み重ねれば、サブ4達成も夢ではない

『人生で1度はフルマラソンを走ってみたい。』と思って始めた方でも、きっと2回目、3回目と出場する方が多いのです。

きっとタイムももう少し速く、もう少し速くとなるでしょう。その時にサブ4という大きな目標を見つけることになります。

サブ4とはフルマラソンを4時間切って走ることを指します。

初心者の方には難しいと思いますが、練習を重ねることでサブ4達成も夢ではありません。

日々の小さな積み重ねでマラソンはどんどん走れるようになっていきます。

 

まとめ

フルマラソンを完走するためには、もちろん練習が必要になってきます。

それでも毎年何十万人がフルマラソンを走っているのはなぜでしょうか?

きっとそこにはお金では買えない経験、走った人にしか見れない景色、想像をはるかに超える達成感があるのでしょう。

だから『人生で1度はフルマラソンを走ってみたい。』と始めたフルマラソンを何度も参加してしまうのでしょう。

今これを読んで、『フルマラソンやってみようかな』と思った時点で、あなたのフルマラソンがスタートしました。是非、一度42.195kmという距離を走ってみましょう。

もうゴールテープに1歩ずつ近づいています。そして、フルマラソンのゴールが次のスタートになるでしょう。