ウィンドスプリントのメリットと練習法【陸上やランニングでのスピードアップ効果にオススメ】

ウィンドスプリント

日々の練習の中で『もっと記録を伸ばしたい』『記録が伸びなくなってきた』『練習がいつも同じで飽きてきてしまった』と思っている方もいるかもしれません。今回お話しさせていただく内容は、そんな方々の練習の質をワンランクアップすることができるかもしれない内容になっております。

 

1.ウィンドスプリントとは

皆様はウィンドスプリントという言葉を知っていますでしょうか?陸上経験のある方であれば聞いたことあるかもしれませんが、マラソン初心者の方には聞きなれない言葉かもしれません。ウィンドスプリントとは、『流し』と言い換えるとわかりやすいかもしれませんね。

ウィンドランとは、言葉の通り『ウィンド=風』と『スプリント=短い距離を速く走る』を組み合わせたものになります。『短い距離を風のように走る』がウィンドスプリントになります。

 

2.ウィンドスプリントの効果

マラソンのタイムを縮めるためには、当たり前ですが速く走る必要があります。そんなことは誰でもわかっていることですね。では速く走るためには何をしたら良いのでしょう。ここがとても難しいところなのです。それを解決してくれる1つがウィンドスプリントという練習になります。

速く走るためには、『効率の良いフォーム』と『筋力強化』は欠かせません。そしてそれが『タイムの向上』につながるかと思います。

2-1.効果①フォームの改善

皆さんは走っているときにフォームを意識して走ってますでしょうか?おそらくほとんどの方はペースや距離は意識しても、フォームを意識してる人は少ないのではないかと思います。それは当然の事でもあります。10kmを40~50分かけて走るとしたときに、40~50分間フォームを意識して走ることは難しいことですからね。

果たして今のフォームよりスピードの出せるフォームはないだろうか。もっとリラックスして力を抜いて走ることはできないだろうか。

それを実施するのにウィンドスプリントがとても有効なんです。短い時間でフォームを意識しやすい利点があります。走るときは、無駄な力を抜いて、徐々に歩幅を広くして、加速していきましょう。腕振りも大きくすることで歩幅が広がります。風のように軽やかに走るイメージを持つと良いかと思います。

 

2-2.効果②筋力の強化

筋力がつくと蹴る力が強くなり歩幅が広がります。1歩あたり1cm伸びたとして、1000歩走ったとすると1000cm(10m)前にいることになります。つまり10m分速く走れるというわけです。

普段ジョギングなどの距離走がメインの方は瞬発的な動きが少なくなるので筋力(速筋)を強化する機会があまりありません。しかし、インターバルなどやる機会もないし…そんなに追い込んだ練習はできないと思う方も多いはずです。

ウィンドスプリントは大きな負荷をかけずに速筋への刺激を入れることができます。特に普段、スピード練習をしていない人ほど有効かと思います。

歩幅を広げると、太腿の裏(ハムストリング)とふくらはぎをよく使うようになり筋力アップにつながります。

2-3.効果③タイムの向上

上記に書いた2つの効果により、より速く走る為の効率のよう走り&省エネなはしり、そして筋力アップによるベースとなる速度の増加を得られるようになります。

また短い距離を繰り返し行うことで心肺機能のトレーニングや疲労回復を助ける効果もあります。

きっとウィンドスプリントを普段の練習に入れることでマラソン・陸上競技での記録更新に役立つことでしょう。

特に5kmや10kmといった短い距離では効果が出やすいかもしれませんね。

 

3.ウィンドスプリントに向いている人

ウィンドスプリントは、初心者ランナーから上級者まですべてのランナーに向いている練習メニューです。

ジョギングやランニングを終えてから、最後にウィンドスプリント数本をやることで筋肉に刺激を入れることができます。上級者では本メニューの前に行うことで、自分の走りを意識してから本メニューを行うので効率の良い練習を行えるようになります。

 

4.ウィンドスプリントの練習法・練習場所

それでは実際にウィンドスプリントを行ってみましょう。

走る距離はだいたい50~300mくらいで十分です。短い距離を速く走るといっても、全力疾走をするわけではありません。全力疾走の70~80%のスピードで走ります。

始めは力を抜いてゆっくりと走り、徐々にスピードを上げていきます。その時に腕振りも意識しながら歩幅を少しずつ広げていきましょう。気持ちよくスピードが乗ったら少しスピードを維持しながら走りましょう。最後も急に止まるのではなくゆっくり減速していきましょう。少し心拍数が上がっているくらいがちょうどいいです。息が上がってしまっているのであれば、もう少しスピードを抑えましょう。

練習場所ですが、見通しの良いところであれば公園でも交通量の少ない道路でも大丈夫です。距離もおおよそで問題ありません。スタートとゴーズの目標物を見つけておくとわかりやすくて良いかもしれませんね。

距離をしっかり決めて走りたい方は、GPSウォッチなどを活用する良いでしょう。私が使用しているGARMINというメーカーですが、ワークアウト(練習メニュー)を作成できる機種があり、そこでウィンドスプリントを作成すれば、スタートボタンを押して走り始めれば、決められた距離を走るとアラームとバイブレーションでゴールを教えてくれます。間の休憩も距離や時間など自分の好きなようにアレンジができるのでGARMINのワークアウト作成は非常にお勧めです。

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5.ウィンドスプリントの注意点

とても気軽にできる練習なのですが、いくつか注意点がありますので必ずこちらも読んでいただきたいと思います。

5-1.注意点①十分ウォームアップを行う

普段行うジョギングよりも筋肉への負荷は大きくなりますので、必ずウォームアップ・ストレッチを行ってからウィンドスプリントを行うようにしてください。ウォームアップもせずに、走り始めると怪我の原因にもなります。必ず一度身体を温めてから行いましょう。

5-2.注意点②フォームを意識する

先ほどから何度も何度も『意識』と伝えていますように、良いフォームを意識して走るのが重要になってきます。今のフォームよりより良いフォームになる為に、繰り返し反復練習を行うので、ここでフォームを意識しないのは非常に練習効率が悪くなってしまいます。タイムよりもフォームを優先しましょう。

5-3.注意点③負荷をかけすぎない

ウィンドスプリントの目的は心肺機機能の向上ではなくフォーム改善と筋力強化になります。スピードを上げ負荷をかけ過ぎるとフォームを意識するのが難しくなるので、ウィンドスプリントとしての効果薄れてしまいます。

負荷をかけるのであればしっかりインターバルトレーニングに切り替えて実施しましょう。

 

6.まとめ:ウィンドスプリントでスピードアップを目指しましょう

今までジョギング・ランニングしかしていなかったランナーで記録をもっと伸ばしたいと思う方は是非ウィンドスプリントを行ってみてください。これで更なるステップアップにつながるでしょう。

週に1度でも良いので、フォームの調整として行うも良いですし、気分転換としてのメニューでも構いません。

シンプルながら基本に忠実に行うことで大きな成果を得られるウィンドスプリントを今後のランニングライフの1つにしてみてはいかがでしょうか。